おしゃべり会報告!「家族」(背景編)
みなさん、こんにちは。
前回まで3回にわたり「家族をテーマにしたおしゃべり会」の模様をレポートしました。今回はその背景です。
がんを患ったとき、「家族」もまた戸惑い、苦しみます。
ワンステップでは、おしゃべり会では「家族」グループができ、そんな思いを話す場を作ってきました。
スキルス胃がん希望の会の轟さんの言葉です。
「家族は第2の患者といわれる。でも私には主治医はいなかった」
昨年のパールリボンキャラバン東京(市民公開講座)でもパネラーとして来てもらいました。
「夫のためにニンジンジュースを作り続けて、どんどん痩せていった。
そのうち、夫から、あなたはどこを見ているの?といわれて初めて、自分のやっていることの意味に気が付いたんです」
という言葉は焼き付いています。
さてさて、家族と患者の精神症状を比較した研究があります。
家族の方が問題を抱えていることがわかりました。
※これは海外の研究です。精神腫瘍医は「日本でこういう研究やっていなくてすみません」と謝りながら教えてくれました。
そしてもう一つ。
今回の背景には、早期緩和ケアで生存延長を果たした論文があります
早期の緩和ケア(月に一回、面談受けるだけ)を通常の治療に加えると、すると、薬一個分の寿命が延びる、と出ました。
この論文は世界を揺るがします。
QOLが上がるのはわかる。そりゃそうだろう。
しかし、緩和ケアをプラスすると3か月寿命が延びている。
一体なぜなんだ?ということです。
寿命が延びる原因はなんなのか?患者のカルテを調べていったそうです。すると以下のことが浮かび上がってきました。
今度は異なる論文です。
患者をケアする人をケアしたら、患者の生存期間が延びました。
なんとなくわかってきました。
病気について「何でも話し合える」関係の人がいる
↓
適切な時期に、適切な医療に結びつきやすい
↓
QOL向上&生存期間延長
ということみたいです。
では、患者会ができることはなにか・・・
そして、前回までの記事となった「家族」テーマのおしゃべり会へ向かいました。
背景編終わりです。