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肺がん8年生 MIRAさん②

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うつ状態になり、引きこもり生活。

 


代替医療への傾倒

 


今振り返ると、手術からの2年間が人生で一番つらい時期だったと語るMIRAさん。そんなMIRAさんにも転機が訪れます。

 


自宅でふさぎこんでいるMIRAさんを思い、息子さんがある行動を起こしました。自宅から外に出る気持ちが起こらないのなら、自宅にいても外の世界が見えるようにと、あるものを買ってきて、渡したのです。

 

 

 

 

 


パソコンをその頃持ってなかったんです。そしたら息子が買ってくれまして、いろいろなホームページをみました。いろんな人の体験談を見て。今振り返ってみると患者同士のネットワークって本当に大切ですよね。本当に助けられました。次に何(薬)やろうかとか、何があるとか教えてくださったり、自分の体験談を教えてくださったり、そういうのがありました。

 

 

 

MIRAさんはネットで同じ病気の方々と交流を始めます。

 

 

 

MORISAN

 

みっちーさん

 

Tamyさん

 

シュウさん

 

肺がん.comの方

 

キブシさん

 

 

 

肺がんの闘病歴が長い方は、あっ!と思うのではないでしょうか。

 

私、聞き手の長谷川も半分くらいの方のHPをのぞいていました。先輩患者さんのHPは力強く、そして優しく、自分が一人ではないことを教えてくれました。
みなさんもそうですよね。MIRAさんも、気持ちが少しずつ変わっていったといいます。

 

 

 

その中でも印象に残っている方がいらっしゃるとか。

 

画家のキブシさん。

※個展の記事が残っていました→こちら

 

 

 

 

 

最初に知り合った方なんですが、その方も同じ治療をしておりました。

 

その方は画家で、病室の窓からイチョウの木が見えたんですって。

 

イチョウは黄色でしょ。それが夕日に照らされて黄金色に光ってたんですって。

 

ああ、これが命なんだなと思ったそうです。

 

そして、頑張ろうと思ったそうなんです。

 

 

 

キブシさんは私にその話をしてくれて、言葉をくれたんです。
「一緒に頑張ろうって」

 

 

 

それまで下ばっかり見ていましたから、そんな木を見上げるなんてなかったんですよ。だからやっぱり上を見なきゃだめだなと思って。それから上ばかりみました。そしたら、さんざん転びました(笑)もう縁石につまずいて、石に転んでね。もう転んでばっかりなんです

 

救急病院に運ばれたこともありました。そして11針縫ったんです。先生には、「上ばかり見ないようにしようね」と言われました(笑)

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自分の家族にも、ある変化が起こりました。

 

 

 

次男に赤ちゃんができて会ったんですね。その時生後6ヶ月になっていたのかな。ちょうど主人も還暦を迎えて、お祝いで会ったんです。そしたらね、かわいいんです。赤ちゃんってかわいいですよ。それで、自分も頑張ろうかなってこの子が幼稚園に入るまで頑張ってみようかなって。

 


で、今度は幼稚園を卒業するまで頑張ろうかなという気持ちになって。やっと外に出るようになって。みんなと旅行に行ったり出かけたりするようなって、友達とも会えるようになりました。それまでは友達とも一切連絡をしなかったですから。

 

 


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