ワンステップ4周年。その3~乱太郎パパ
みなさん、こんにちは。
このワンステップという患者会を振り返っていく企画。
かかわりを持ってくれた方々が「ワンステップ4周年にあたって」というタイトルで寄稿してくれました。ご紹介いたします。
読んでくださいませ~
まずは一人目。乱太郎パパさんからです。どうぞ~。
ワンステップ4周年にあたって
【救われた】
「自分の体がやばい状態である、ひょっとしたら、ではなく、どうやら嫌なことになるかも」ということを理解するにつれ、私の合理的な思考力というのは、当てにならないのを感じました。
長年技術者として生計を建ててきたことから、自分は論理的で合理的な判断ができるもの、と勘違いしていたようです。ぜんぜんそうではなかった。
何というのだろう、あの自分が消えゆくような不安な気持ち。 緑がますます映える時期に、色が薄まって見えてしまう感覚・・・
何か救いになるもの、頼れるもの、科学的なデータとか論文でなく、何か暖かいものをすごく欲している自分がいました。
「サクエモンの会 改め 肺がん患者の会 ワンステップ!」
サクエモン・・・ペットボトルの緑茶の名前みたいだけど、まともな人なんだろか?
おしゃべり会をやるという。
月曜のブログ記事に、「今週の土曜」にやります、という雑なセッティング。
怖いので女房にも付いてきてもらい、変な感じだったらすぐ帰る、ということで参加しました。
日本橋の会議室に着くと、ほぼ皆さんそろわれている。 みんなフツウな感じ。
真ん中の長谷川さんが一番緊張しているみたいで、妙に安心しました。
その時の写真がここ。
https://ameblo.jp/hbksakuemon/entry-12070218263.html
救われた感じがしました。 ただ自分の話をし、皆さんの話を聞く。 それだけなんだけど、「分かり合え」て「分かち合える」そんな場が、とても大切なことに思えました。
【学んだ】
免疫チェックポイント阻害剤のことを初めて知ったのがこの第2回おしゃべり会でした。 紹介してくれたのが、あの清水さん。
みんなよく勉強しているなぁ。
手術後に3期(当時3A、今の分類では3B)と言われ、かつ遺伝子変異(EGFR/ALK)がない私の場合、再発した場合の治療法は限られます。
また、術後補助療法のビノレルビンとシスプラチンの抗がん剤が有害事象のため不調で、主治医から再発した時の化学療法は制約がある可能性がある、と言われていました。
なんだ、治療法ないじゃん!
そんな私が突き動かされた言葉
Hope for the Best, Prepare for the Worst.
ワンステップのどこかで学んだ言葉です。
希望を持ち続ける。同時に、最悪の事態に備える。
具体的には治験です。 治療オプションとして何かできることはないのか探しました。
その結果、
もっと前に知っていれば・・・
もっと前に、考えておけば・・・
また同じような思いはしたくない。
「最悪の事態に備え」準備しておく。 勉強しておく。
ワンステップはそこでも大きな助けになりました。
【いまを精一杯生きる】
2015年7月末に手術だったので、もうすぐ4年になります。
最初は診察の頻度も多く、主治医も再発に備えて構えていたように思いますが、最近は淡々と終わります。
それでも、診察の待ち時間ほど苦しいものはありません。
最近、新聞などにでる「新しい治療法!」みたいな記事は、ほとんど見なくなりました。
結局、治験や、承認後の市販がされない限り患者に、つまり私に、届かないからです。
そうであれば、オンコロやいくつかの医療情報サイトやブログを見ていれば十分だし、ワンステップのおしゃべり会で皆さんから話を聞いたほうが、自分なりの備え方がまとまるように思えます。
つまるところ、医療情報だけが、「備え」ではない、ということでしょうか。
いまを精一杯生きる
できてません!(笑)
大分の先生が最近まとめていただいた記事に3期のOSとPFSが書いてありました。
本題は脳転移についてですが、ついOSやPFSに目がいってしまいます。
http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e954181.html
こころの半分で、こういった数字を直視し、もう半分では「結局は自分に起きるかどうかのこと」と思うようにしています。
精一杯生きる
――― なにを具体的にどうするのか? よくわかりません。 答えはないのかもしれません。
そう思って毎日を過ごす、それだけで良いと思うと少し気が楽になります。
ワンステップの皆さん、いかがでしょうか?
最後になりましたが、ワンステップ4周年、おめでとうございます!
私の肺がん発覚とほぼ同じ頃に発足したので、ぜひ次の10周年を祝いたいと思います。
そのためにも、継続し続ける仕組みが大切ですね。
乱太郎パパのブログはこちら
ありがとうございます。
大変ありがたいです。
最初のころは、おしゃべり会を企画しても、人が集まるのかどうか全く分からず、もう強引に進めていた記憶があります笑 そういったところが緊張したように見えたのかもしれないですね。
おしゃべり会はただ自分の話をして、皆さんの話を聞く、それだけだけど、とんでもないチカラを持っているのだと思っています。人間にもともと備わったチカラのようなものが、引き出されていく・・・そんな感じなのかな。
とても大切な場所。続けていきたいと思います。
次の方に続きます。